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西区の鳳本通商店街でスゴイところを見つけました。

その名は「ちぐさのもり」
ちぐさのもりの名前は大鳥大社にある「千種の森」からきています。

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私が「ちぐさのもり」を知ったのは、所属するわいわい写真クラブの会員の平田さんが、ご自分の手芸作品をここで販売するというので見に行ったことがきっかけです。

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ちぐさの森の中に平田さんの作品がずらりと並んでいます。石川さん
「平田さん、まめやな~写真も撮るし、手芸もするんか~」と思いながら作品を眺めてました。

しかし、値段が安い!
こんなに安く売っていたらここの場所代が出ない。
いったいどうなってるんだろ~?とちぐさのもりのスタッフ石川さんにお話を聞いてみました。

ちぐさのもりの運営は三谷ファミリークリニック

実はちぐさのもりは同じ鳳本通商店街にある三谷ファミリークリニックさんが運営しています。

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地域の人にスペースを提供し、手作り品を委託販売したり、地域の人たちが買い物途中に立ち寄ってワイワイガヤガヤ言ったり、地域の情報を貼り出したりする多目的スペース。

委託販売の場合売り上げに応じてその一部を手数料として納めるシステムです。

しかしはっきり言って絶対に採算が合わない!
それになぜ?わざわざクリニックがこんなスペースを???

私の中の頭の中が「?マーク」がいっぱいになったので・・・一度院長先生にお話を聞かせていただきたいと面談をお願いしました。

その願いを聞き入れてくれて、9月16日に三谷先生と面談。

(本当に超忙しい先生が長い時間お付き合いいただいたことに感謝です。)

クリニックではできない医療が有る!

第一印象温和な感じの三谷先生

医者嫌いの私でも好きなタイプのお医者様。image8

会ってまず最初にぶつけた質問は「なんでクリニックがちぐさのもりなんですか?」
とにかく、この疑問を解決しないと先に進まない。

決して利益を上げられるような施設では無い「ちぐさのもり」

私は最初クリニックへのファン化促進だろう・・・というくらいに思っていました。
それにしてもわざわざ・・・なんで?という気持ちを込めて・・・聞いてみたのです。

先生の口から返ってきた答えは予想外の角度からやってきました。

その答えは。

「診察室でできない医療ってあるんですよ!」
「え?何それ」

先生は続けて

「診察室では医者は患者さんの訴えに向き合って医学的な治療法で解決しなければなりません。」

え?それってあたりまえちゃうの???

「そこには、患者さんの訴えしかないんです。それだけを頼りに治療法を探るのが医者なんですよ。」
「でも、それだけの情報で治療するのは本当に難しいことなんです。」

いろんな例をあげて説明してくださいました。
理解した時に私は・・・「先生スゴすぎます!」と言いました。

解りやすい例を一つ

一人暮らしの男性の患者さんの場合

最近声が出にくいという訴え → 喉や呼吸器の検査~投薬

という事になります。

しかし、実際は

この患者さん奥様を亡くして一人暮らし、時には1日中誰とも一言も話をしない事があり急に声を出そうと思っても出にくいというのが本当の理由でした。

こんな時に役に立つのが「ちぐさのもり」です。

先生の処方箋は、「おくすり+ちぐさのもり」

「ちぐさのもりへ行ってしゃべっておいで。」という事になるそうです。

ちぐさのもりには石川さんのような三谷ファミリークリニックのスタッフが交代でいて来訪者といろんな会話をします。

これがすごく効くんです。

患者さんの思考や生活習慣、それに薬をちゃんと飲んでいるのか?など診察室ではできない世間話の中からいろんなことが見えてくるそうです。

クリニックからちぐさのもりへ
ちぐさのもりからクリニックへ
と互いフォローしあいながら地域の健康を守って行こうという考えなのですね。

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住み続けることができる町

それと、先生が言ったもう一つの言葉image1

「鳳は住み続けることができる町なんです」

最近あちらこちらのニュータウンで高齢化が進んで、近隣の店が無くなり郊外の大型スーパーに買い物に行かなければならないところが増えてきている。
こうなると、自動車が無かったら生活できなくなってしまうんです。

子どもと同居できないお年寄りは高級老人アパートを購入するか、老人施設に入るしか生活できなくなってしまいます。

しかし、ここ鳳という町は古い町があるし、お店もある。近くに駅もあるし、地域のコミュニティもあります。
そんなここの地域を大切にしたいと思っています。

だから、この鳳商店街をもっともっと活性化したいと思ってるんです。

これを聞いた時には、私の頭の中で「ちぐさのもり」がキラキラ輝いていました。
スゴイ!

こんなこと考えて地域医療に取り組んでおられるお医者さんがいるとは驚きです。

ちぐさのもりはいろんなことに活用されています。

  • 三谷先生をはじめ先生の考えに賛同している薬剤師さんやケアマネージャーさんなどの相談会や勉強会などを開催
  • 平田さんのような方の手作り品の委託販売
  • 地域の様々な活動の情報拠点としての役割
  • ちぐさ男会と言ってオヤジさんだけがワイワイガヤガヤする集まり
  • 近隣でとれた低農薬野菜の販売

など、など

私がちぐさのもりにいた2~3時間でもいろんな方々がココを訪れます。
そして気楽にお話しして帰ります。

鳳本通商店街のちぐさのもりは三谷先生の理念が詰まった素晴らしい空間です。


みんなの応援室 ちぐさのもり

堺市西区鳳東町4丁354ー1

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営業時間

月曜日~金曜日:10時~15時
木曜日は13時まで
祝日は休み

地図

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