浜寺公園から大鳥大社に向かう道沿い、西区浜寺元町にちょっと目を引く立ち寄ってみたくなるお店があります。

以前から何屋さんだろう?と気になっていたところ・・・
先日ご縁ができてお店を紹介させていただけることになりました。

福井清商店は鋳物製品を取り扱うお店です。
現店主福井清英さんの曽祖父が大阪市西区南堀江で鍋釜や鋳物製品の問屋として創業されたそうです。

第二次世界大戦でお店が焼失し昭和20年に別宅があった浜寺で再開され今に至っています。

ところで、みなさん!
河内鋳物師(かわちいもじ)という言葉をご存じですか?
omoroiさかいが作った「もののはじまりなんでも堺かるた」でも

“ついた鐘 河内鋳物師の ひびく想い”

という札があります。
昔々堺市美原区を中心とした地区には河内鋳物師という職人集落があり東大寺の大仏の修復や鎌倉大仏の鋳造を手掛けたそうです。

その職人たちが技術者として全国に散らばり現在の大久保鋳物(新潟県柏崎市)、佐野天明鋳物(栃木県佐野市)、高岡鋳物(富山県高岡市)などに影響を与えたそうです。

美原区役所の前には釣鐘をデザインしたモニュメントが建っています。
みはら歴史博物館ではその歴史がしっかりと展示されています。

ということで堺の鋳物技術が全国に伝わり様々な製品が作られてきました。
それら全国の鋳物製品が福井清商店に集められています。

今では珍しい鋳物製品がこれだけ数多く展示されているお店は少ないと思います。

店内

福井清商店も創業当初は鍋釜などの生活用品のお店でしたが、大型の五右衛門風呂や、染工場で使われる釜なども取り扱うようになり毛穴町にも数多く納品したそうです。

お店に展示されている商品を見てみると、「懐かしー!」ものがたくさん。

還暦越えの私には・・・子供のころの記憶がよみがえる品々がたくさん!

時代の変化に伴い、鋳造品の需要が減るにつれて日用生活用品から伝統工芸品へと変化して行きました。

全国の鋳物職人さんたちが工夫を凝らした商品が次々と生み出されています。

福井清商店は博物館的なお店です。

商品を見ながらご店主のお話を聞くだけで楽しいお店、ぶらっと立ち寄って昔を思い出すのもよし、新しい鋳造と出会えるもよし。

鋳物製品ってお家の飾り物として、玄関やリビングに置くのもイイ感じだなーと思いました。
新築やお引越しのお祝いとしてもイイと思います。

ぜひ一度立ち寄ってみてください。


福井清商店

〒592-8343
堺市西区浜寺元町6丁874番地
TEL:072-261-1046

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