信長公、蘇鉄の怪異を怒りたまふ
これから3月のイベントまでこのページの読者の皆様にだんじり彫刻について理解を深めていただくために、前田作品を紹介して行こうと思います。
第1回は
【毛穴町正面土呂幕】(どろまく)
です。
「どろまく」ってなに?と言う方のために解説いたします。
だんじりの中でもものすごくこだわるメイン彫刻の一つでだんじりの正面の最下段にある彫刻です。
じっくりご覧いただくと分かるのですがものすごく奥行が深い!これは彫り物を何層にも重ねて奥行を出しています。
毛穴町の土呂幕は6層になってるんですよ!
でも土呂幕ってだんじりを曳いているときは全く見えないのです。
どこにあるかと言いますと・・・だんじりの前に役員さんが立ってます。その足元の後ろです。
みなさん、だんじり祭りに行かれた時はだんじりのココに注目です。
各町自慢の彫り物がありますよ。
毛穴町の土呂幕の彫り物は
「信長公、蘇鉄の怪異を怒りたまふ」です。
この彫り物は戦国時代、遠い南の国から運ばれてきたという妙國寺のソテツを天下統一を果たした織田信長が安土城へ移植させてしまいました。ところが、そのソテツが毎夜毎夜「堺へ帰ろう」とすすり泣くのです。激怒した信長がその蘇鉄をたたき切っている場面です。
この蘇鉄のおどろおどろしさが何とも言えない迫力ですね。
毛穴町のだんじりには他にも堺の歴史が刻まれているんですよ!